【PRATER対談】美容師として働く、その可能性。

竹内
利衛門さんの活動は説明していただいた通り、薬を活用した提案で美容室の売上を上げる一方で、インプレッションデザイン、喋らないカウンセリングでお客様とのコミュニケーションを円滑にするよう図る仕組みを広める活動されていますが、それ以外にも利衛門さんというとファッション、本日のファッションも非常にオシャレで洗練されています。ファッションスタイリストのような、似合わせ技術を活用したオシャレな着こなしを引き出す活動も精力的にされています。その意味で、世界中のファッションコレクションへも参加されていらっしゃいますが、そのコレクションへの参加意義は何でしょうか?
齋藤
今年の2月にはニューヨークへ10日間行っていて、その後は直ぐにパリコレへ参加しました。コレクションへ参加することによって当然、世界のモデルのヘアメイクをバックステージで担当できる、という楽しさもありますし、あとは刺激ですね。自分も美容師をしている頂点に来たな、という刺激もありますから、これを上手く利用して皆さんへもそういう世界を感じていただきたいと思っています。実は、ファッションとヘアメイクは凄く関連しているのに、美容師さんは頭だけやってしまっている。だからお客様も髪切ってね、髪染めてね、と来店される形がずっとあったと思います。これからの美容師さんはファッションの提案もできるくらい、だからこういう髪型・メイクにしたのですよ、こういう服装に合うのでこの色にしたのですよ、そんなアドバイスまでできるファッションコーディネーター。もともと美容師という言葉は、容姿を美しくしてあげる人、ということだと思います。ところが今までは、ただ髪を切る、髪を染める、という作業員になっているのではないかな、と。作業員ではなく、ある意味でのアーティスト・技術者と言っている以上は、もう少し幅広い視野を持って欲しいなと思い、ファッションとの融合性を来年はしっかりと皆さんへ刺激を与えつつお伝えしていきたいと思っています。

美容師として働く、その可能性。

竹内
要は、ヘアの部分のみを担当するのではなくトータルコーディネートを担うことで、よりカッコよさ・美しさを引き出していく。それを利衛門さん自身が体現しながら、業界内で情報や仕組みを提供していらっしゃるのですね。それでは、最後の質問です。コロナ禍で活動を再開される中で、利衛門さんの年齢的にも・・・ご家族から心配されることはないのでしょうか?
齋藤
私は、94歳の母と一緒に住んでいます。おかげさまで、まだ元気なものですから、こうやって全国行脚ができています。息子家族とも同居していて誰かが家にいるので安心して外へ出ていますが、一応、70まではチャレンジしようと全国を飛び回っています。実は、年齢って自分が勝手に決めているもので、60になった時に何を思ったかというと、もうハチャメチャに生きる、とキーワードを作りました。毎日楽しく生きるためにはどうしたら良いか、ということだけを考えて不良な60代を過ごしています。やはり、規制に囚われて、こうでなければいけない、と言っているとなかなか広がらない。おかげさまで、この年になってもハチャメチャに、若い人から逆に驚かれるような動きをしているのですが、それも健康であってこそできる話。健康だけには少し気を遣っています。ハチャメチャにできるうちが華、と思います。
竹内
実は利衛門さん、ずっと仙台で美容室を経営されていました。その美容室を社員さんへ譲られて、そこから第2なのか第3の人生が何歳で始まったのでしょうか?
齋藤
ちょうど還暦の時ですね、60歳から。還暦の時に、源点、源(みなもと)という字を選んだのですが、一滴の水から大河になるわけではないのですが、還暦はひとつのサイクルが終わって新たに生まれ変わる、廻ったという意味で還暦というのでしょうが、そこから第2の人生がスタートしたのが60歳。全国の美容師さんたちも、美容師って何歳までできるのだろう、と色々考えていると思います。経営者へ転身する方も沢山いますし、色んなことがあるかと。諦めないで一生ものだと、そう生きるのが1番良いと思います。
竹内
私も、このラジオを通じて伝えたかったことのひとつが、仙台で美容室を経営されていた美容師が還暦を迎えて新たなメーカーを立ち上げ、そして今まで培ってきたカウンセリング力をアプリなど利用した仕組み化に活かす・・・そういったキャリアや技術を活かし、美容師として築き上げた全国に広がる人脈・ネットワークという資産を掛け合わせて新しい働き方をご自身で開拓している。5、6年が経ち会社としても成功され、美容師の働き方の可能性は無限にあるし、年齢を重ねたからこそできるがある。お子様も大きくなられて一緒に会社をされていて、自由の身だからこそできる、背負っていた責任も還暦を期に下ろせたからこそできる新しいチャレンジ。非常に人生を謳歌されている利衛門さんは、私からみても大変魅力的であり憧れです。では最後に、利衛門さんから業界に対するメッセージ、来年への意気込みを語っていただきたいと思います。
齋藤
美容業界は、コロナで様々な打撃もあったかと思います。俗に言う二極化、と言っては何ですが、時代のニーズが確実に変わってきていることが目に見えて分かります。このニーズとウォンツに対応できるか、という新しい時代に的確に順応していくところが生き残っていく。旧態依然、そのまま、ということではない。そのことを皆さん、心して新たに生まれ変わる、くらいの気持ちで素敵な職業をずっと続けていただきたいな、と思っています。
竹内
来年に向けて、私も利衛門さんと一緒に楽しい時間を、2021年も何かご一緒させていただければと思っています。利衛門さん、ありがとうございました。

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