【PRATER対談】美容業界におけるSNS活用の行く末

竹内
なるほど。SNSで、イワタさんが美容師の皆さんへ活用法をレクチャーされているものの中に物販があるかと思います。そして物販におけるオンラインサロンというものも運営されていますね。Routine(ルーティーン)というオンラインサロン、これも業界の中では非常に先進的。オンラインサロンというものが出始めた時からRoutineをやられていますが、今はどのくらいのお客様が利用されていますか?
イワタ
(始めてから)4年を超えさせていただき、オンラインだからこそ出入りは自由ですが確か120くらいですかね。
竹内
月額である程度お金をとりながらでも、それだけのメンバーが継続されていることは凄いオンラインサロンだと思うのですが、そのサロンの中身・コンテンツで、SNSと美容の物販が紐づいて成果を上げられるからこそメンバーの皆さんは継続されているのですね。
このSNSと物販の紐づけ方、活用の仕方を聞いていきたいと思います。今、物販の取り組みはデジタル戦略において、どこから着手するのが良いのでしょうか?
イワタ
まずやるとしたら、物販はサロンがあればサロン内で売るところから始まると思いますが、そこから今年は特にECやB to Cというものが現在のゴールに近いような状況になってきているのではないかという気がしています。最近でいうと、コロナ禍によって各サロンが物販に力を入れようとか、ECに取り組もうというのも耳にしますが、結局は店内で売る術を知らないとネットでもモチロン売れないので。そこの紐づけをちゃんとすることが最初の肝になるかなと感じます。

物販売上の高め方・トレンド

竹内
イワタさんは商品のレビューが非常に上手い、その製品の伝え方、競合との比較、あとはテクニカル面としてビフォーアフターで「こんな風になるよ」ということの伝え方が上手いと思うのですが、これから始める美容師さんへはどんなアドバイスをされていますか?
イワタ
まず、ほとんどの方に言っているのは、誰に伝えたいか、が大事です。一番ダメなもので言えば、例えばシャンプーを「凄く良いシャンプー」とするのは曖昧ですよね。誰に伝えたいのか、何歳の方・女性なのか男性なのか・どんな効果があるのか・・・を、自分の中でターゲット層を想像しやすくしてもらいます。それをやると物販も上がりますし、より進化するのではないかなと思います。
竹内
なるほど。イワタさんと言うと、サロンワークもやりながら講習活動もされて、ご自身で商品の販売におけるレビュー記事を書いたり動画を撮ったり、オンラインサロンを運営されたり多岐にわたる美容の活動をされていますが、その辺のウェイト、バランスは例えば物販からの収益はどのくらいあるのでしょうか?
イワタ
物販でいうと、店販比率が僕は60から80%くらいになっています。面白いのは、年々、サロン内よりもECとか外の売上が増えてきています、正直。これは単純に、ひとりでしているので年齢を重ねてきて、月に(接客)できる人数も減らさないと身体がしんどくなってきますし、その分を物販でやる、いうかたちです。技術と外の収入、商品とか店販ですと半々くらいになったのかな、という感じです。
竹内
そういう意味では美容におけるコーディネーター的な位置というのも、イワタさんは業界で確立されているのかな、と感じます。そのなかで、物販の売り方は直近のトレンドはどうでしょうか?例えば、Instagramで売るとか、美容のメディア記事で売る、ショップであればイワタコウジショップというものの中で売るとか。もしくは物販比率が高まる中で定期便のようなものはされているのか、そういった観点で最近の取り組み・トレンドをお聞かせください。
イワタ
最近でしたら、一般の方ってInstagramのハッシュタグから調べていることが多いので、どういうハッシュタグをしているのか、何を探しているのかをまず僕も探してみます。その中から欲しい方が結局ブログを読むので、ブログでのSEOやタイトルにキーワードをとるようにしています。そして今年でしたら美容家電も大きい金額が動いたりしますし、そこから次は先ほど挙がった定期便ですね。1回目の買う、ということだけやっておけば継続的に買ってくれるようになるので、最終はそこです。Instagramのハッシュタグから定期便までもっていく、というのが直近の流れとして今一番楽かな、と。

コロナが変えた物販の状況

竹内
やはり、あらゆるものに対して取り組まれている、それを成果が上がるようにイワタさんご自身が持っているコンテンツを組み合わせながら物販が上がるように、お客様へ販売できるようにコーディネート・ディレクションされているのだな、と感じました。そのなかで、物販のカテゴリはヘア商品以外にも、コスメなどを販売されているイメージがあるのですが、ヘア商品以外に関してはどのような取り組みをされていますか?
イワタ
個人的にはブランドとしてヘアアクセを持っているのでヘアアクセと、最近は久しぶりに服もお店で取り扱いを始めましたね。これに関しては何年か前よりも今が一番やりやすくなってきています。理由としては単純にECがやりやすくなり、オンラインショップを美容室の中でもサロンが取り組んでくれたので、それがスタンダードになってきています。そうすると、美容室でこんな商品を購入できる、と在庫を持たずに載せておけば売れる。そういう風に、物販の取り扱いがより楽になりましたね。
竹内
なるほど。その中心にあるのがECだと。これはEC利用者がどんどん増えてきている、EC慣れっていう部分が大きく左右するのではないかな、と思います。また、これはコロナとの関係性は、イワタさんはどのように考えられますか?
イワタ
コロナのせいで、予想以上にECとか(普及が)早まりましたね。僕のなかでは、あと5年くらいかなと思っていたのが、今回、皆さんが動けなかったので急遽バタバタで構築しているという状態になっているので・・・増えるのですがバタバタになっているので、まだまだ隙が多い。なので、これから本気で取り組むと、色んなサロンのやり方は凄く変わるのだろうな、と感じています。

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