【PRATER対談】新プロジェクト『tree』独占インタビュー

Un amiとLittle それぞれの強みとは

竹内
お二方のプロジェクトは松本さんからのアシスタント教育強化相談をきっかけに話し合いが始まって、トントン拍子でお互いの強みを活かして会社設立、新展開へ繋がったということですね。そんな中で、Un amiの強みについて、森内さんへお伺いしたいと思います。
森内
Un amiというブランドは、デザインの追求プラス髪を通してお客様へ幸せをお届けする。まずは優秀なデザイナー・売れるデザイナーを教育することが、今もなおずっとやってきていることです。
竹内
Un amiというと小倉太郎さんを筆頭に売れっ子美容師を数多く育成してきていると思いますが、この9年間で売れっ子美容師を輩出し続けている秘訣は何かございますか?
森内
Un amiは退職率がかなり低いと思います。僕自身、今のスタッフは息子・娘のような感じがあり、日本全国これだけ美容室がある中で全国から来たスタッフに関しては親代わりではないですが、どこの美容室の子たちよりも絶対に幸せにしてやりたい、という気持ちだけですね。
竹内
心を込めた、人と人との濃い繋がりを森内さんが社内でつくっているからスタッフが残る。残るからこそ、技術・教育や精神面も自立した結果、売れっ子美容師へと繋がっているのかなと感じました。
次に、全国15都道府県へ70店舗を出店するLittleの強みを松本さんへお聞きいたします。
松本
うちの強みは基本的に店舗展開をしていく上で、1店舗1店舗コストの見直しや費用対効果に繋がる物件の場所選びなどによって、スタッフの給料がもの凄く高い美容室、なおかつお客様に対しては低価格で気軽に通えるサロンを中心につくってきたことだと思います。
竹内
そんな松本さんが代表を務めるLittleは2019年・2020年、美容師が働きたい美容室としてリクエストQJのランキングで1位に選ばれましたが、そこに至った背景や取り組みを教えてください。
松本
基本的にうちはスタッフ参加型のサロンでして、例えば出勤時間などスタッフがこうしたい!と言ったことを「じゃあできるようにするにはどうしたら良いか」を逆にこちらから提案して、ひとつひとつ悩みに対して取り組んできて。土日休みたい、というスタッフがいれば土日休みを可能にするなど、スタッフの要望に応えていったことが大きかったのかなと思います。
竹内
私も長く松本さんとお付き合いさせていただいておりますが、やはり店舗出店から決めるのではなくスタッフが集まってくると新しい店舗を出す。参加型と言われる中には店舗に関する出資、オーナー権を一部スタッフへも渡すこともあるということですが、その点についてもう少しお聞かせください。
松本
もともとは学生の頃に思っていたことです。その頃、美容学生の仲間がいっぱいいて、いつか皆でお店やりたいね!と話をしていて。例えば10人いたら10人で出資をしてお店をつくったら盛り上がるのではないか、と話をしていたのがきっかけです。大人になってサロン経営もそうですが、その頃のアイディアを活かして、例えば1千万円でお店をつくった場合に100万円を出資していただければ利益に対して10%バックなど、そういった形で皆がオーナーになる仕組みをつくりたいな、と思ったのがきっかけです。
竹内
次に、松本さんのこだわりとして森内さんと共通している点が、スタッフが確実に社内へ残る仕組みを着実につくりあげてきたこと。Littleグループの働き方とは、どんな形態なのでしょうか?
松本
うちは混合型の美容室で、業務委託と正社員の両方があります。パート勤務の方もいます。働き方は求めるものが個々人で違うので、例えば短い時間だけしか働けない主婦の方はパート勤務、産休育休制度がほしい・社会保険に入りたいという方は正社員、報酬として多めに稼ぎたいという方は業務委託を採用しています。この働き方は基本的に会社がこうしてくれ、とお願いすることはなく、スタッフが自由に選べるようにしているので、自分が好きな雇用形態を選んで働くことができるというのがうちの強みです。
竹内
働き方が多様化している中で、Littleグループはスタッフひとりひとりが自分に合った働き方を選べる。その点を360度すべて選びやすい仕組みづくりを、松本さんがスタッフひとりひとりと向き合う中でつくりあげてきた。それがLittleグループで退職者が非常に少なく、70店舗・スタッフ700人もの大きな組織として着実に広がってきた要因なのですね。次に、松本さんが感じるUn ami、そして森内さんの魅力について教えてください。
松本
教育型のサロンとしてとても有名ですので、最初は森内さんのことを怖い人なのかな、と思っていました。ですが、1度会うと凄く気さくで楽しい人だな、ということが最初の印象でした。そもそも業界内でイメージが凄く良かったので、一緒にやりたいな!と、ずっと思っていて。
クオリティが高い、というのが最初に感じたことですね。うちのお店は良くも悪くも教育が行き届いていないことがあり、そこをまずは平均化させたい・ボトムアップしていきたい考えがあったので、その点でUn amiの力を借りることができればな、と思っていました。Un amiの高いクオリティでトップサロンであり続けることは凄いこと。美容師さんは人に寄り添う仕事で、寄り添うためにも美容師側がレベルアップする必要があると僕は思っていたので、その点での魅力をUn amiさんには感じていました。
竹内
やはり松本さんが今後さらに強化していきたいポイントの参考例がUn ami、そして森内さんの中に数多くあるとうことですね。次に、森内さんが感じるLittleの強さ・特徴、そして松本さんの強みについて教えてください。
森内
そうですね、Un amiは特にGARDENの時よりも森内色を消していっていますね。だからUn amiのデザインも、GARDEN当時には自分を中心にデザインを発信することが多かったのですが、最近になってUn amiのイメージはスタッフ皆でつくらせている。だから最近も特にデザイン色が強くなってきていて、逆に任せた方が、自由にやらせた方がUn amiっぽい良い新しいものができると思っています。Littleは強いて言えば業界的には反対の位置づけ、その点で店舗にかかる費用やスタッフの給料、そんなシステムの部分。僕の中では色んな角度で意識しつつ、やはりなかなかスッとこなかった。ただ、コロナもそうですし、時代がこんなにも変化する中で今、何が一番良いのかという点で、松本さんと色々な話をして凄く勉強になって。自分が今まで培ってきた経験を活かしつつ、真逆の松もっちゃんの部分を取り入れたら絶対に最強のものがつくれるとイメージしましたね。だから、どちらかというと僕はプレイヤー、プレイヤー延長で経営をしているプラス美容業界をどう導くのか、と色々考えたのですが、真逆の松もっちゃんの頭の中をプラスすることで新たなことができるのが「tree」。俺は52なので、あと何年生きられるか分からないので、松もっちゃんと一緒に新しいことをしていきたいイメージですね。

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