【明るい兆し?】香港での強制自宅隔離をPRATER編集部員がリアル体験

PRATER編集部です。

今回は、香港にてGPS付きリストバンドとともに14日間強制自宅隔離中PRATER編集部員がリアルな新型コロナウイルス事情をお伝えします。

新規感染者数0人!?

中国から陸続きであり、なおかつこの人口密度のなかで、香港の新型コロナウイルス感染症による死者数は4月25日現在でわずか4人。新規感染者は、4月中旬から1桁が続いていましたが、ついに4月20日には0人に。

その後も数人ずつ確認されているものの、いずれも海外からの帰国者です。

現在は、香港内での感染はほとんどなく、8,9割が海外への渡航歴がある人か、その濃厚接触者。香港では、感染の抑え込みに成功しつつあるといってもいいのではないでしょうか。

旧正月真っただ中の1月25日、政府から新型コロナウイルス感染症の影響により、学校を217日まで休校にするという発表がありました。政府はただちに感染症への警戒レベルを3段階中最上位となる緊急へ引き上げ、図書館等公共施設の閉鎖、公務員の在宅勤務(民間もこれにならうよう推奨)、中国本土からの入境制限の本格化と様々な措置を講じました。

香港は、2003年に約300名が死亡したSARSを踏まえ、今回の件に対しては、政府も市民もかなり早い段階から対策をとっています。SARSを経験していない私にとっては「大げさじゃない!?」と思うほどに……

厳戒かつ早急な国の対策

1月末の時点で、瞬く間に店頭からマスクや消毒液が消え、スーパーでは食品やトイレットペーパーが品薄に。ディズニーランドは休園、大小様々なイベントの開催中止判断もこの頃には下されていました。日本より1ヶ月以上早い動きですね。

ゲームセンター、映画館、ジム、カラオケなどは強制休業、欧米のように外出禁止令は出ていませんが公衆の場所で5人以上で集まることは禁止。

バーとパブは閉鎖ですが、レストランに関してはテーブルの間は最低1.5m空け、1テーブルあたり最大4人までと義務付けた上で営業可能です。これは、休業を避け、少しでも営業をして雇用を守って売り上げを確保し、倒産を防ごうという狙いがあるそうです。

厳しい措置の一方で補償に関しての対応も早いのはさすがです。

  • 永久居民人につき1万香港ドル(約14万円)を支給
  • 所得税は2万香港ドル(約28万円)を上限に100%還元
  • Octopus(電子マネー)での鉄道利用は2020年7月から半年間、運賃を20%割り引き

法人へは、

  • 人員削減をしないことを条件に給与の50%を6か月間補填(上限9千香港ドル(約12万円))
  • 法人税は2万香港ドル(約28万円)を上限に100%免除
  • 飲食店は面積に応じ25万~220万香港ドル(約350万~3000万円)を支給
  • ゲームセンター等の閉鎖した業種には10万香港ドル(約140万円)を支給。

ほかにもまだあります。

香港経済新聞

林鄭月娥(Carrie Lam)行政長官は4月8日、1,375億香港ドル規模の追加の経済対策・補償などを発表した。…

日本に一時帰国

学校の休校措置にともない、子どもたちとともに2月17日の学校再開に向け、2週間ほどのつもりで日本に一時帰国をしました。ところが、感染拡大により、学校再開時期が変更に次ぐ変更。それに合わせて、香港への帰国便も変更。少し落ち着いてきたかと思った3月半ば、主にヨーロッパから香港への帰国ラッシュが始まり、彼らが感染源となり再び感染者が急増……休校期間は無期限延期となりました。

学校再開のめどが立たないなか、日本では感染者数増加にともない緊急事態宣言発令。香港への入境制限は厳しくなるばかり。キャセイパシフィックの4月座席供給数97%削減という状況下でしたが、香港に生活拠点を置く我が家は2か月半の一時帰国を終え、戻ることを決めました。

香港での水際対策

  • 非香港居民の入境禁止
  • 香港国際空港におけるすべてのトランジットを停止
  • すべての入境者に対して14日間の強制検疫と無症状感染者の早期発見のためPCR検査の実施

香港国際空港到着後、スマートフォンに隔離者用のアプリをダウンロードして、リストバンドに記載されたバーコードを読み込み登録します。そして空港の近くの検疫センターにてPCR検査。公共交通機関を利用して自宅まで帰ることは可能ですが、利用した交通機関の時間、車両番号等控えておかなければなりません。3日以内に陽性の連絡がなければ陰性です。(現在では、結果が出るまで空港または政府が用意したホテルで待機の必要あり)

陰性だったとしても14日間は強制自宅隔離。違反者は罰金&禁固刑。

幸い、我が家からは陽性者は出ませんでした。スマホのアプリからはたまにバーコードの写真を撮って送れ、という指示が来たり、政府から体調伺いの電話がかかってきたりします。買い物にも出られず、2週間の自宅隔離はなかなか厳しいものがありますが、ここまでシビアな政策をとっているからこそ、感染者数減少という結果に結びついているのだと思います。

まだもう少し我慢の時は続きそうですが、アフターコロナの世界に向けて乗り切りましょう!

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