【PRATER対談】美容師として働く、その可能性。

こんばんは、PRATER監修・マーケティングコンサルタントの竹内です。本日のゲストは有限会社マグネット・プランニング代表取締役の齋藤利衛門さんです。現在『ダメージサプレッションシステム』という商品・ブランドを作られて販売をされています。また、Impression+Design(インプレッションデザイン)という「喋らないカウンセリング」、要はスタイリストとお客様の似合わせを叶えるアプリを開発し展開しています。

本日は近況と今後の展開について伺っていきたいと思います。

※こちらの記事はstand.fmで配信中の「PRATER radio」を加筆修正してお送りしています。

ダメージサプレッションシステムとは

竹内
『ダメージサプレッションシステム』について簡単に教えていただけますでしょうか?
齋藤
私がずっと美容業界で気になっていたことは、「髪が傷む原因は何ですか?」と美容師さんへ尋ねると、ほとんどの方が「残留アルカリ!」と答えます。では「残留アルカリの何が悪いのですか?」と聞くと、ほとんどが(しーん・・・)となるわけです。ということは、答えを知っていても中身を分からずに言っているのが実情。では「傷ませないためには、どうすれば良いでしょうか?」と聞くと、また(しーん・・・)なのです。
美容師さんは何を基準としてお客様へ価値を提案していたのかな、皆さん結構あやふやなままなのだな、と気が付きました。
髪にダメージを与えるひとつの原因をどのように取り除くのか、を考えて作ったのが『ダメージサプレッションシステム』。ダメージを抑制する仕組みとして酵素カタラーゼを使っています。これは何が良いかというと、ダメージの原因のひとつの過酸化水素・オキシドール、H2O2をH2O+O、つまり水と酸素に分解できる。この酵素カタラーゼを使うことで、最終的に仕事をきちんとしていただいたら流す前にしっかりと除去しましょう、と。ここでポイントとなるのが、流す前です。実は水道管に流れているお湯には金属イオンが含まれています。ダメージサプレッションシステムを使わずにシャワーをしてしまうと、より強い活性酸素ヒドロキシラジカルに変わることに、ほとんどの美容師さんが気付いていない。ここが1番のポイント、要するにつけることではなく、このヒドロキシラジカルを発生させないことが髪を傷ませないためには重要だと認識してね、と指導しています

「喋らないカウンセリング」Impression+Design

竹内
「喋らないカウンセリング」と呼ばれるインプレッションデザインの説明もお願いできますでしょうか。
齋藤
全国を歩いているとなかなか売上が上がらない、というスタイリストの声を耳にします。一生懸命仕事をしていて、ましてや毎週月曜日・火曜日に勉強会もしていても、なぜか売上が上がらない・・・実は、お客様の心を理解していない人が多くて。では、どうやってお客様の心を理解するのか?という点を考慮して作ったのが、喋らなくても良いようにアプリを導入したシステム。
アプリで14の質問をすることによって、お客様の趣味嗜好を分析できるようにしています。その趣味嗜好を5つのカテゴリに分けて、そのバランスでお客様はどの心が強い人かを見極めていきます。次に50のワードから「あなたがどう見られたいか」「どうなりたいか」に関して、3つのワードを選んでいただきます。この3段階の質問を経て判断していくと、カットメニューを選んできたはずがカット・カラーになったり、カット・トリートメントになったり、ヘッドスパがプラスされたりと、必ずメニューが動きます。
そこで大切なのは、「本日はいかがなさいますか?」という今までの受付の仕組みですと、「ではカットでお願いします!」となること。そうするとカット料金のみで終わります。そこそこコミュニケーションがとれて売上の上がるスタッフは、そこにトリートメントメニューなどをプラスしたりする技術・技を持っているので売上も上がるかもしれませんが、ほとんどの人は「はい、カットですね。」と、カットしてしまいます。これでは、なかなか売上が上げづらい。私は仕組みの中で、メニューが変わる仕組みを作ったのです。そうすることで、2千円アップ、3千円アップ、と売上が上がる。1日5名のお客様を対応するなら、1名につき2千円ずつ上げたら1万円売上が上がりますよね。月22日くらい働くのであれば、1か月で22万円上がる。年間で考えると、260万円以上上がる。そんな仕組みを皆さんに理解してもらうために、全国をまわって教えています。
竹内
ありがとうございます。ご説明いただきました『ダメージサプレッションシステム』と、そこに繋げるカウンセリングでもある『インプレッションデザイン』、この2つを掛け合わせて美容師のお客様対応力を上げて、100万円スタイリストへの道に利衛門さんのシステムを使って導いていく。そんな活動を何年前からされているのですか?
齋藤
これは5年くらい前から始めて、おかげさまで全国60社以上は講習もしています。また、別でもインプレッションデザインの方も講習が4回シリーズですから、年間10本入るだけで40回講習をすることになるので、ほぼ毎週どこかで講習をしている状況です。北は北海道から、南は沖縄までまわって歩いています。
竹内
そんな利衛門さんのコロナ禍以前の活動が再開していく、とお聞きしています。そのなかで、全国の美容室を利衛門さんから俯瞰的に見たときに、エリアや都道府県の特徴、都心部と地方で何か感じることはありますか?
齋藤
やはり地方は駐車場を大きく持っているサロンの方が、テナントを借りて営業しているサロンよりは集客力が高いです。地方は都会と比べるとエリアの顧客を押さえて営業している部分はあるので生き残るのだと思います。それと南と北の雰囲気の違いで、南の方は新しい提案も直ぐにやる、講習が終わった瞬間から直ぐにその薬が欲しい、というように早い。ところが北へ行くと、石橋を叩いても渡らない、ような。この県民性なのか、性格がまったくちがうので、ついつい私も東北出身者なのに、西や南を中心に講習をして歩いていますね。おかげさまで、次々と紹介もいただいています。今度こんなサロンに行ってみてよ、と南に関してはかなりまわらせていただいています。飛んで北海道も行っているのですが、北海道も広いのであれですが、過去にブライダルも大きくやっていたサロンが今は苦戦していますね。やはり、成人式も子供たちの数が少ないこともあり、貸衣装もありますが袴や振袖ではなく洋服を着ることも増えて。着付け用に大きな部屋を作っておきながら、年に1回か2回しか使わない、そんなもったいないサロンも増えています。今後、どういう風にそのスペースを活用するのか、新たな美容室づくりをするのか、これがひとつの課題になるのではないかと思います。
竹内
美容師のお客様対応能力を上げながら、月売上100万円を超えていくことはハードルが高いかと思います。そのなかで、少子高齢化でもありますし、大人女性への対応力は今後デビューを控える美容師さんにとって非常に世代間ギャップもあり、会話の仕方や内容、カウンセリングやコミュニケーションにおいて難しさがある。その難しさに関しても、利衛門さんのシステムによって解消される、世代間ギャップをなくし満足度を高めていくことはできるのでしょうか?
齋藤
そうですね、ここが最も大切なことで、例えばインテリジェンスラインの女性が多くもっているのはキチキチっとした心です。キチキチっとした心が強い人は、まずサロンに入り座席に座った時に観葉植物に埃が溜まっている、髪の毛がキレイに掃かれていないと気になるのです。これはなぜかというと、その人のライフスタイル、自宅でも玄関にきちんと靴が並べられていて、部屋も散らかっていない、テレビのリモコンも整理整頓されている生活を送っている。そんな人がサロンに入ってくると、技術が上手い下手の前に、まずは居心地が良いか悪いかのアメニティーを重要視する。そのことを美容師さんはあまり理解していません。お客様の生活様式まで考えて喋ることもないので、この分析をすることで例えばロマンティックが強いお客様との共通ワードは必ず「可愛い」とする。可愛いという言葉に代表されるのですが、何を見ても可愛い、人形を見ても可愛い、バッグを見ても可愛い、可愛いがひとつの価値観となるので、その共有ワードを押さえて「この人は私と同じ趣味ね!」と思わせることで心を開かせる要因が沢山出てきます。エレガントラインの女性は権威や品位を重んじるタイプなので、バカにさされる、おちょくられるようなことがあるとムカッとする要素を持っている方です。そういう人との会話は、必ず気を付けなければいけない。当然、お客様ですからニコニコして対応をするのですが、腹の中ではどのように思っているかは分からない。もう二度とこの美容室へは来ない!と、思うのか、また来たい!と思うのかは、心の分析ができて分かると凄くやりやすくなります。この点は強調して教えています。

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