【ウイルスには除菌でなく消毒を!】その対策は本当に効果ありますか?

こんにちは、Y’s hair GROUP(ワイズヘアグループ)を運営するZIMA ENTERPRISE 代表取締役 CEOの和田島です。

緊急事態宣言が解除され、巷では少しずつ人々が日常を取り戻しつつあります。そんな中、人が集まる商業施設では「消毒済み、除菌しています、殺菌、抗菌、滅菌、ウイルス除去……」など、いろんな言葉が簡単に使われていますが、本当はそれぞれ意味が違います。そして必要なところに必要な衛生管理をしないとそれは全く無意味だったりします。

今日は皆さまと一緒にここで一旦整理して考えてみましょう。

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理美容師は衛生管理のプロ!

【ウイルスには除菌でなく消毒を!】その対策は本当に効果ありますか?

本来、美容師・理容師さんというのは医師・看護師・薬剤師さんと同じく師業(しぎょう)に分類されている職業です。諸説あるとは思いますが、刃物や薬品を慎重に取り扱う立場だからと私は認識しています。

国家試験のときには、公衆衛生、皮膚科学、消毒方法、伝染病学など様々な勉強をします。昔はみんな白衣を着てお仕事をしていました。(今でも国家試験の時は白衣ですね)これを読んでいる方には美容師さん理容師さんもたくさんいらっしゃると思いますが、試験を受けたころの昔を思い出して一緒に復習をしましょう。

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消毒とは

【ウイルスには除菌でなく消毒を!】その対策は本当に効果ありますか?

消毒とは、病原性のあるウイルスや微生物を除去、無害化、不活化することです。この言い方が非常にややこしくて、そもそもウイルスは生物なのかという話にまで発展します。なにやら「半生物」という言い方もあるようです。お暇な方はいろいろ調べてみてください。多くの勘違いを生んでいるのがこの消毒と除菌、殺菌の違いです。

そもそもウイルスは菌のような微生物ではないですよね。生物でないとするならば殺すことができません。なので、除菌・殺菌という言葉自体が当てはまらなくなり、不活化・消毒という表現になる、ということなのですね。

消毒の目的は、あくまで人体にとっての「無毒化」「不活化」です。ウイルスを死滅させなくても病原体の感染力を安全なレベルまで低下させたり、病原体を危険ではない程度まで遠ざけることも消毒に分類されるそうです。この言葉も「殺菌」と同様に、薬機法の関係で医薬品・医薬部外品のみに使用されていますね。

アルコールなどの薬品で消毒するだけでなく、日光消毒・煮沸消毒・紫外線消毒などの方法があります。

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効果性エビデンスの確認を!

【ウイルスには除菌でなく消毒を!】その対策は本当に効果ありますか?

ある製造メーカーさんに聞いたお話ですが、この医薬品・医薬部外品の認可をとるのは非常に時間も手間もかかるそうです。各製造メーカーは、それを回避するためこの消毒という言葉を使わずに商品を販売しているとか。つまり、効果は消毒の性能を有していても、この言葉を使えないのであえて除菌とうたっているということのようです。

ややこしいですね(汗) 消毒薬が市場に不足していることを受け、認可を待つよりいち早く市場に届けたいという意図があるのだと思います。

となると問題は、たいして効果もないのにこれに便乗して除菌ができますとうたっている商品が相当数出回っていることです。ぜひ、その効果性エビデンスを確認してから使用されることをお勧めします。

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除菌とは

除菌とは、菌を減らす効果のことです。どの程度減らすかの定義はないのだそうです。極端なことを言えば、水で拭いても除菌ってことになりますよね。市販の商品ではアルコール製剤や洗剤などの雑貨品表示で使われている表現です。

前述しましたが、その製品にたとえ殺菌力や消毒効果があったとしても薬機法の関係で、医薬品や医薬部外品ではない製品には「殺菌」や「消毒」という言葉を使えないということのようです。

「除菌もできる〇〇」「除菌スプレー」と、さまざまな使われ方をしていますね。

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殺菌とは

【ウイルスには除菌でなく消毒を!】その対策は本当に効果ありますか?

これは文字どおり、細菌やウイルスを殺す効果のことです。ただし、こちらも死滅させる菌の種類や死なせる量に明確な定義はないようです。極端なことを言いますと、10%の菌を殺して90%が残っていたとしても「殺菌」と表現できてしまいますね。

この表現は、医薬品と医薬部外品のみに使用できる表現だそうです。一般に売られているもの(例えば食器用洗剤とか)に、仮にある程度の殺菌効果があったとしても「殺菌」という表現はできません。「除菌もできる〇〇〇」とかの表現になっていますね。

つまり、薬機法では【除菌は医薬品や医薬部外品ではない製品】【殺菌は医薬品と医薬部外品のみに使用できる表現】ということになりますね。かなりややこしくなってきましたがもう少しおつきあいください。

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滅菌とは

滅菌とは、菌やウイルスを死滅・除去することです。これにははっきりとした定義があります。菌や微生物、ウイルスなどの残量が100万分の1になっている状態だそうです。

食品、医薬品など体に入れるものに対して放射線や電磁波、高圧や高熱をかけたりして滅菌処理するようですが、もちろん一般家庭では無理なお話ですね。

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抗菌とは

【ウイルスには除菌でなく消毒を!】その対策は本当に効果ありますか?

抗菌は、菌の繁殖を抑える効果のことです。ウイルスや細菌を除去したり殺したりする効果はありません。取りつきにくい、住みにくい環境を作っているということのようです。これも対象となる菌やその減退量など明確な定義はなく、もはや気持ちの問題!? という感じが私はします。抗菌だからと過信するのはかえって危険ですね。

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