【PRATER対談】IT投資家からみる美容業界IT化への可能性

サロンにおけるEC展開

竹内
美容業界に限らず、エリアやライフスタイルの違いによって様々なサービスの必要性も大きく変わる。そのギャップは非常にあるのではないか、ということですね。次の質問です。ECの分野では美容業界は今後、どのようになっていくと山本さんは考えていらっしゃいますか?
山本
今はBASEやSTORESもできているので、サロンがもっと独自のECサイトを簡単に持てるような時代になってきたなと思っていますので、それをお客様へオススメする、転売以外の物の動きがドンドン活発になってくると思うので、凄く可能性があると感じています。
竹内
ここから少し掘り下げていきたいと思います。ECのなかでも、salomeeもやっていたライブコマースの領域もあるかと思います。日本のライブコマースは、アジアや世界と比べてどのようにみていますか?
山本
日本のライブコマースは思っていたよりも来るのが遅れているな、という感じですね。実際、中国で流行っていたのは2015年くらいからなんですけど、その大体3年後くらいに日本で流行ると言われていたので、2018年くらいから来るだろうと僕らも企業したのが2017年11月なんですよね。そこから今、もう2021年になりましたがライブ自体は17LIVEとかで流行っていても、ライブコマースで流行っているのってあまりないんじゃないのかなと思っています。
竹内
17LIVEに関しては認知度も非常に高いのかなと思いますが、これに関してはどのようにみていますか?
山本
17LIVEとかSHOWROOMとか、投げ銭ビジネスに関しては演者とファンの関係性が明確にあるというか、エンゲージメントが高い太客、お金持ちを捕まえたらかなりの額の投げ銭が飛んできたりするので、結構お金の動きも凄いですし、こうゆうビジネスモデルはキャバクラとかってな感じで成り立っていると思うんですよ。昔、DeNAとかGREE、モンスターストライクとかもそうですけど、こういうゲームで流行ったのは一部のユーザーが数百万とか使ったりするので。そういうのと同じような感じなのが17LIVEでも起きていると思います。
竹内
日本のライブコマースは、動画で観られるという価値が付いていたとしても結論、そこで売られる販売価格が高ければamazonや楽天などで購入されることになってしまうのかなと感じます。なので、付加価値型のライブコマースは、非常に展開が難しい要素もあるかと思いますが山本さんはどのようにお考えでしょうか?
山本
確かにおっしゃる通りで、ただ値段だけで買うのであればamazonや楽天などで買うと思うんですよね。でも、ライブの醍醐味ってエンタメというか面白さを求められる。中国人のライブってグイグイ来て、凄いんですよ。それに比べて、salomeeとかもそうでしたが単純な商品紹介、一辺倒のコンテンツになりがちで観てるユーザーからしても面白みがあるものを作れなかったかなと思いまして。でも、それって別に、そもそもはライブに慣れている人がそんなに多いわけではない。美容師さんも本業が美容師なのでライブが初めから得意って人はなかなか少ないと思うので、そういうライブをやる側も観る側も習慣が日本には醸成されていないことが一番大きい。その雰囲気作りは、もっとやらなければいけないと思っているんですけど、それが各社まだまだできていないし、もう少し時間がかかるかなという印象ではあります。
竹内
楽天やamazon、Yahoo!などがあるなかで、ECにおけるサービス・展開、オウンドのECもありますし、これからECを始められる企業や個人に対して、何かアドバイスがあれば頂けますでしょうか。
山本
やっぱりマーケティングだと思うんですよね。サイトを作っても結局、使いやすいUIになっているか、そもそもどんなユーザーにどんな広告を見せてどのようにして連れてくるのか、全部を含めてなんですけど。今までは企業がやっていたことが個人単位でもできるようなことになってきたので、個人間でもひとりひとりがマーケティングについて勉強していく必要がこれからはあると思っています。
竹内

SNSの話をひとつ、山本さんへお聞きしたいと思います。ITを考える際、ユーザーベースで見てしまうとFacebookから始まって、InstagramやYouTube、Twitter、TikTokなどのSNSトレンドが消費者行動を大きく変える面があるかと思います。これだけ激動する時代のなかで、今後のSNSに対しての企業の取り組み方・考え方について、何かアドバイスを頂けますでしょうか。

山本
流行っているものに関しては、キャッチアップする専任は必要だと思っています。今だったら、YouTubeの公式アカウントやInstagramもそうだし、TikTokとかを採用に活用している人もいたりすると思うので。今、流行りのアカウント、これから来るアカウントは何か、あとはどうすればそれがちゃんとグロースしていくのか、というような運用面を考えられる専任の担当を付けるべきたと思っています。

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