【事業設計の前に】美容室の特殊性について知ろう!

HRM(ヒューマン リソース マネジメント)の庄野です。

前回までにお話しした内容は、「美容室にもしっかりとした事業の設計が必要になる」ということでした。

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HRM(ヒューマン リソース マネジメント)の庄野です。 3回目の今回は、「事業設計」の重要性についてお話していきます。…

美容室となるとどうしても「事業」「組織」という言葉が重く聞こえてしまうかもしれませんね。社員が2人以上いるならそれは「組織」ですし、お客様に向けてサービスを提供していく以上は「事業」となります。

会社の規模やスタッフ人数にとらわれることなく、しっかりと考えるメリットは必ず誰にでもあります。

美容室自体の運営は特殊性が高く、他の業種と比べても複雑で専門性が問われると私は思います。

なぜ特殊性が高いのか? 事業設計のお話しの前にサービス業としての美容室を分解して考えてみましょう。

サービスの「本質」

製造業でテレビを例に考えてみましょう。テレビはどうやって作られていくのでしょう?

私も専門家ではありませんが、想像の範囲で考えると、

「素材」である部品・パーツなどをを仕入れます。

② 工場で部品を組み合わせテレビを「生産」します。

③ 完成して出荷され、店頭に並んだ製品は、お客様が見たり、触ったり、説明を聞いて「ジャッジ」を経て購入されていきます。

 この「素材」「生産」「ジャッジ」の3つの視点で、サービス業について見てみると少し本質的なものが見えてきます。

「素材」「生産」「ジャッジ」

サービスの「素材」は、お客様のニーズです。 言い換えれば欲求、つまり何かしらの欲求をお客様が持たれていなくては、サービスを提供することはできません。最終的な仕上がり、つまり「満足」を得るために、美容室やマッサージならカウンセリング問診、飲食店なら注文を伺うなどがここにあたります。

次に「生産」です。

テレビの生産段階、部品の組み合わせなどにお客様は直接的には絡んでいません。しかし、サービス業はここでもお客様との関わりが発生します。ニーズを満たすサービスのために提供するものが必要です。美容室では、これが施術段階、飲食店なら、食事を作るという段階になるでしょうか。

最後に「評価」です。

テレビなら、製品を見たり、触ったりして、納得して購入します。ここで初めてお客様の目に触れます。それに対してサービスは、無形のものなので客観的な評価が難しいなので、サービスを受けてみないとわからなかったり、既にそのサービスを受けた方の感想、口コミなどを頼りにすることが多いのです。

1番のポイントは「可視化」され続けていること

テレビが実際にお客様の目に触れるのは③の店頭、もしくは今の時代ならネットに「製品が完成した状態」で並んでからです。皆さんは、テレビに限らず電化製品などがどこで、どんな人が、何人関わってどのように作られたを考えることはあまりないのではないでしょうか?

きっと、生産ラインの人が、どんな表情・態度でテレビを作っていたとしても、正直あまり関係ないですよね。ところが、私たちサービス業は①の「素材」の時点からお客様の目に触れる状態にあります。これはアイリストやネイリストの方も同じでしょう。

ここまで一緒にしてきた飲食業でも、ほとんどは厨房の中までが覗ける店は限られてますよね。これは数あるサービス業の中でもかなり大変な分野になると私は思っています。(飲食店でもオープンキッチンのお店や高級なお寿司屋さんなどは常に目に触れる可能性はありますが)

 つまり、美容室はサービス業の中でも来店から退店までずっとお客様の目に触れ続ける「非常に特殊な」サービス業だということが、おわかりいただけるかと思います。だからこそ事業の設計においては「美容室に適した」考え方が必要になるということです。

次回は、実際に事業設計における第1段階のお話しをしていきます。

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