こんにちは、HRM(ヒューマンリソースマネジメント)の庄野です。
今日は「計画」の第3回となります。今まで15回に渡ってご説明してきた5つの質問に関する内容が一旦終了となります。そんなラストに何を話すべきかを考えましたが、計画とは少し離れますがまとめ的に締めさせていただきたいと思います。
PRATER編集部です。 HRM(ヒューマンリソースマネジメント)の庄野さんがご執筆くださっている「事業設計」についての…
「計画」とは悲観的に科学的に
私は自分の講習時にこの言葉を多く使います。多くの美容室での計画や目標は、この逆「楽観的に感覚的に」で作られていたりします。まあ、さらに大変な場合は「目標や計画が無い」という場合もあるのですが……。前回でもお話ししましたし、私のコラムを通しても1つの軸としてあるのは、社員が成長しない、成果を出せないという問題の多くは社員本人の問題以前に、会社が正しい事業の設計をおこなえていないことが原因です。
計画や目標が「楽観的に感覚的に」何の根拠もなく、まあいけるでしょ! みたいな決め方をされているとしたら、それは社員には何の責任もないと思います。
伸び悩み……
私たちの業界ではよく「伸び悩みスタイリスト」というフレーズが聞かれます。いかにもその人たちに問題があるように聞こえるフレーズですが、本当にそうなのでしょうか? もちろんそうした要素もあるでしょう。でも「伸ばすことができない組織運営」ということはもう一方でありえないのでしょうか? あまりそこは誰も言いませんが私は大いにあると考えます。
代表例
「Aさんはもうデビューして3年経つんだけどまだ指名売り上げが80万を超えなくて伸び悩んでるんだよね」
こうした相談を受けた私は その幹部の方にいくつか質問をさせていただきました。
① 今まで新規は合計何人入ってもらいましたか?
② 毎月新規を何人入客できる環境にしていますか?
③ 新規リピートは何%に会社として基準をおいていますか?
④ そのための教育はどのように行われ誰がその数字に責任を負っていますか?
⑤ それらが全て機能したら指名80万は本来デビューからどれだけで達成の予定ですか?
まず学ぶべきは
このような質問にしっかりと答えられる幹部の方であれば、そもそもスタッフの伸び悩みということが問題にはなってないのではないでしょうか? 伸び悩んでいると本人に原因があるように聞こえますが、聞いてみるとその人数の新規のお客様への入客チャンスしか会社として与えられていないとしたら……しっかりとリピート率の設定から80万突破までのシュミレート値を出せていないとしたら……それは伸び悩んでいるのではなく、本人には伸びようがない環境、つまり会社の責任が大きいのではないでしょうか。
様々な場所で「伸び悩みスタイリストセミナー」などがおこなわれていますが、その前に「伸び悩ませない組織の作り方」を学びましょうと、私は普段お仕事の機会をいただけるサロン様には声をかけさせていただいています。
まず学ぶべきは上からです。そして私たちは学び続けなくてはいけないのです。
今回15回にわけて5つの質問から美容室の事業設計の大切さをお話させていただきました。1つの質問につき3回としたので、まだまだお話しするべきことはたくさんあるのですが、続きはまたの機会にさせていただきますね。
次回からはまた角度を変えてHRM(ヒューマンリソースマネジメント)的なお話をしていこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。