HRM(ヒューマン リソース マネジメント)の庄野です。
2回目の今回は、「仕組み」についての本質的な考えについてお話していきます。
(例題 CASE1は前回の記事をご参考下さい)
前回は、問題を見る「視点」についてでした。
「問題がおきている箇所と、その解決のために手を付ける箇所は違う」
ですからこのCASEで言えば、本人に伸び悩みの原因を置くのではなく、「私達」つまり「組織(経営チーム)が伸び悩ませるレベルの仕組み」で対応しているのではないか? という「視点」を持ってみることが大事ということでした。
重要なのは、本人と組織どちらが悪いとかではなく、幹部やマネージャーと呼ばれる方は「経営チーム」の立場として、こうした考えを持って問題解決に挑みましょう!ということです。
仕組みに必要なのは一貫性
さて、今回のテーマは「仕組み」についてです。仕組みにおける重要なポイントは、
「一貫性」があるのか? ということです。
例えば美容室でも、教育・集客・撮影・SNS・求人などで多くある「仕組み」ですが、1つ1つは「部分的」な仕組みでしかありません。
上記に挙げたそれぞれの分野には専門性があり、そこで成果を上げている「やり方」にはそのサロンや人の「文化や価値観」が大きく関係しています。
つまり、色々なサロンの成功の仕組みを取り入れるだけでは、それは違う種類のパズルのピースを無理やり組み合わそうとしているようなもので、どこかで不具合が出やすくなります。
高級な飲食店での接客応対をファーストフードチェーンで取り入れても、諸問題が発生する可能性が高い。どちらが良い悪いでなくそのブランドの「一貫性」が崩れれば それは価値を生みにくいということです。
最終的な仕上がりである1枚の絵「ビジョン」を作る為には、それぞれの「部分的」なものがピタッとはまる「一貫性のある仕組み」が必要です。
今回のケースで言えば、
・どのようなスタッフを採用して(求人)
・そのスタッフをどのように育成をして(教育)
・そのスタッフにどんなお客様を集めて(集客)
・スタッフにどのような成果をあげさせるのか (営業)
この求人→教育→集客→営業の仕組みに「一貫性」を持たせることができているかな? ということが重要になるわけです。
部分最適 ではなく 全体最適
美容室に置き換えてひとつの事例をあげると、
① 学生が好きだから特殊カラー使ったアーティスティックなモデルやイメージでの求人冊子を使用して、求人活動を行なって採用したのに (求人)
② 実際の教育のカリキュラムはベーシックな基本技術に重きを置いていて (教育)
③ 実際集客しているお客様はOLさんや会社員の方が多い(集客)
④ お店が追いかけている数字、力を入れている技術はパーマスタイルである(営業)
こうなってしまうと「部分的な仕組み」の集合体なので 効率的には成果が出にくくなってしまいます。
是非皆さんも、この①〜④のステップに当てはめて、自分達の組織における求人→教育→集客→営業の流れを見てみて下さい。
「んー? これ何か繋がってないかも、、、」
というポイントが見つかるかもしれません。
今の時代、沢山の情報があるわけですし、このPRATERでも多くのスペシャリストの方々からの有益な情報や考えが得られるからこそ1つ1つのコンテンツをあてはめる「部分最適」でなく全てのコンテンツに一貫性がある「全体最適」のための「事業の設計」を作りあげ、必要な仕組みを選択することが、経営チームのスタッフには問われます。
次回は、1回目の「視点」と2回目の「一貫性」を通した時に見えてくる「事業設計」の重要性についてお話ししたいと思います。