【美容師の仕事の流儀】大好きな人にするようにお仕事をする

こんにちは、Y’s hair GROUP(ワイズヘアグループ)を運営するZIMA ENTERPRISE 代表取締役 CEOの和田島靖史です。

今回は、弊社で実践しているお客様に対する心の持ち様、心構えについてお話しします。もしよろしければ社員教育にお役立てください。

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大好きなあの方がご来店!

【美容師の仕事の流儀】大好きな人にするようにお仕事をする

皆さんは芸能人でいうと、誰のファンですか? もし、その方がお客様としてご来店したらどうしますか? ちょっと想像してみてください。とても普通にはしていられませんよね。大好きな人にするようにお仕事をする。そのことを考えるとき、私たちがお仕事をする上で大切な心構えが見えてきます。社員を育成する上で、どのようにお客様と接すればいいのかをわかりやすく伝えることができると思います。

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ハウツーばかりではダメでしょ

【美容師の仕事の流儀】大好きな人にするようにお仕事をする

お客様の再来率アップの話では、やれ次回提案だとか、やれ次回予約で再来率を上げるのだと、そんなお話が必ず出てきます。そういうハウツー、ノウハウは確かに役に立ちますが、もっと大切なことがあるのではないかと思うのです。美容業は人が人にするお仕事です。お客様は自分にどんな気持ちで接してくれているかを敏感に感じ取り、その中で我々を選んでいる、いわば美容師選びのプロですね。こちらの利益や都合でしかないハウツーなら、簡単に見破られてしまうでしょう。

たとえば次回予約。退店時に次回のご予約をお取りして、再来店を促すという画期的なシステムです。しかし、次回のご予約が欲しくて、その数字を追いかけている美容師は、お客様があふれかえっている美容師ではないでしょう。人気美容師であるなら逆に予約が取りにくく、「あなたは次いつやってもらえるかわからないから」と、お客様の方から次回予約を取りにきているはずです。

そんないつも暇そうにしている美容師だとしたら、いつでも取れる次回の予約を今ここで取る必要がどれだけあるのか、はなはだ疑問ですね。当然、美容師選びのプロであるお客様は気づいていらっしゃるでしょう。しかも、次回予約をしてくれたら割引がついていたりする。お客様のキレイを維持するためではなく、こちら都合の顧客を逃がさない戦略だということはバレバレでしょう。

やはり、何のためにそれをしているのか。お客様のためなのか、お店のためなのか、自分のためなのか。そのことをしっかりと腑に落としつつお仕事をするべきだと思います。

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ある後輩とのやり取り

先日、美容室経営者の会議の中で、再来店していただくにはどうしたらよいかという話から、ある後輩にこんなお話をしました。彼はまだ、自ら現場に立っている美容室オーナーです。お客様へ、大好きな人のために今できることを探し出し、体を動かして汗をかくことの大切さ。そんなお話でした。

和田島
あなたは芸能人でいうと誰のファンですか?

 

そうと聞くと、

後輩
〇〇〇〇さんです。

と言います。TVドラマで活躍されているある女優さんのお名前でした。ここではAさんとします。

和田島
たとえばの話、そのAさんが明日カットで予約が入ったとしたら……。ビックリだねぇ、うれしいよね? でも、どの椅子に座っていただこうか? どのタオルを使う? どのクロスを巻きますか?

と聞くと、しばらく考えて、

後輩
この席です。

と言います。理由を聞くと、空調のこととか、外から見えにくいとかいう理由でした。しかし、タオルが問題でどれも洗いざらして古いものだと……。クロスは新品を引っ張り出すそうです。

和田島
店の入り口はどうしますか?

と尋ねると、

後輩
完全にキレイにする!

と言います。枯れ葉1つ落ちていないようにするんだと。玄関マットはガムテープでホコリをとって、鏡もピカピカに磨くそうです。

和田島
自分の身なりはどうですか? 今着ているその服、その髪型ですか?

と問いますと、

後輩
頭はセットして、すね毛は全部剃る!

だそうです(笑) 服装は1番気に入っているものをチョイスすると。いい心がけです。

和田島
置いてある雑誌は今のものを差し出すの? まさか毛が挟まっていたりしてないよね?

と言いますと、Aさんの趣味は園芸だそうで、そういう雑誌を買ってきて事前に準備すると。なるほど、すごく熱のある行動です。

和田島
Aさんの求める髪型(最近のドラマではショートカットだそうです)は、把握してるの? っていうか、そのカット、あなたは切れるの?

と聞くと、

後輩
徹夜で練習してマスターする

と言いました。ついでに「パンツも履き替えてくるよなぁ?」と冗談まじりに聞くと、それは勝負パンツを履いてくるとのこと。そうかそうかー!  と話していました。

ここで、

和田島
ここまで話してて、何か気付かない!?

と尋ねました。えっ!?って顔をする後輩。

和田島
では、ひとつ教えてくれない? すごく努力しているよね。誰に指示されたでもなく自らのアイデアがあふれてきている。ああしてあげたい、こうしてあげたいとね。それが今、君のできる100%の力、努力だとすると、さて、今日までの君は何%の力でお仕事してたのか、教えてくれますか?

と尋ねました。後輩は完全にフリーズしてしまいました。黙っているので、さらに尋ねました。

和田島
それは、明日はできるんだよね? では、今日もその恰好(すね毛出てました)、その髪型、いつものお店、いつもの準備でお仕事したと思うけど、本日いらっしゃったあのお客様に何パーセントでお仕事をしたのかな?

と。すると後輩は、

後輩
……20%ですね

と、ボソッと答えました。それはちょっと低すぎると思ったけれど……。もう少し頑張っていたと思います(笑)

和田島
では、残りはなんですか? 100-20=80。この足らない80%は何だろう?

後輩はだんだん下を向いてきて答えられません。

和田島
答えないなら言わせていただく、それは手を抜いたんだろ? それは手抜きだよ。できることをしなかった。そう言われても仕方がないよね? そんな仕事の仕方で再来してくださいって言うほうがどうかしてるよね? そうやって、我々の日常というものはもしかすると手抜きの連続かも知れないね?

と伝えました。後輩は確かにそうかもしれない。そう思うと胸が痛いと言ってました。

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今ココに全力投球!

【美容師の仕事の流儀】大好きな人にするようにお仕事をする

お客様の期待を越える!今できること探せ!そう言って自分を戒め、いつだって「今ココに全力投球!!」の心構えでお仕事をする。 だからこそ、あなたじゃなきゃ!と、また我々を選んでくださるのだと思います。

彼にわかりやすく伝えるために「たとえば?」のお話をしたこと。気づきと学びを深めるためだったことを彼はしっかりと理解してくれました。そして、「はい! 明日からは100%全力で仕事に挑みます!」と、力強く答えてくれたのでした。

とまぁ、このように、日常というものは恐ろしい勢いで我々の仕事を当たり前にしてしまいます。我々にとって当たり前の日常的な1日であっても、お客様にとっては特別な1日であるはずです。

だからこそ、いつでも自分を戒めて、「お客様は1回1回が決勝戦!」「時は今!場所はココ!今ココに全力投球!」と自らを奮い立たせてゆかねばならないでしょう。

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大好きな人にするようにお仕事をする

【美容師の仕事の流儀】大好きな人にするようにお仕事をする

あの人は再来率が高い、どうして私は低いんだろう……再来していただく秘訣がわからない……。いやいや、わかってるじゃないですか、と言いたいのです。先ほどの彼のように。

大好きな人のために一生懸命に汗をかいて仕事をさせていただく。大好きな人が喜ぶために、事前準備をして今か今かと待ち望む。そんな1日を確実に過ごすことができたら、そんな気持ちがお客様に届いていれば、きっとまた私たちを選んでくださるはずです。

そして、再来率なんか気にしなくても、お客様があとからあとからドンドン押し寄せて、店はいつでも一杯になるはず。お客様がまた来たい!と思ってくだされば商売は必ず繁盛するのです。

そんなお客様への心の持ちよう、その基準を経営者は明確に示し社員教育することができれば、ハウツー以前にお客様へきっと心が伝わり、我々を選んでくださるものだと信じています。

余談ですが、念のために申し上げておきますと、お客様ごとにパンツを履き替える必要はありません(笑)

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